トロイラスとクレシダ
第五幕第八場
ヘクター登場。
ヘクター外見ばかりが美しい、中身は腐りきった屑め、
その見事な鎧のせいで、お前は命を落としたのだ。
これで今日の私の仕事は終わりだ。じっくりと息を整えよう——
休め、我が剣よ。お前は十分に血と死を味わったのだから。
兜を脱ぎ、盾を背後に掛ける。
アキリーズとミュルミドン兵たち登場。
アキリーズ見ろ、ヘクター、日が沈み始めるぞ。
不気味な夜が、すぐ背後から息を吹きかけて迫る——
太陽が没し、暗闇が覆うとともに、
この一日が閉ざされるとき、ヘクター、お前の命も終わる。
ヘクター私は丸腰だ。この有利を捨てろ、ギリシャ人。
アキリーズ突け、者ども、突け。これこそ俺の求める男だ。
ヘクター、倒れる。
アキリーズよし、次はイリオン、お前が倒れろ。今こそトロイよ、沈み崩れよ!
ここに横たわるのは、お前の心臓、お前の腱、そしてお前の骨だ。
進め、ミュルミドン兵たちよ、そして大声で叫び立てるのだ、
「アキリーズが、あの強大なヘクターを討ち取った」と。
退却の喇叭が響く。
アキリーズ聞け! 我がギリシャ軍の退却の合図だ。
ミュルミドン兵たちトロイ軍の喇叭も、同じように響いております、閣下。
アキリーズ夜の竜の翼が、大地を覆い尽くし、
仲裁人のように、両軍を切り離す。
まだ食い足りず、もっと貪りたかった我が剣も、
この上ない獲物に満足し、こうして眠りにつく。
剣を鞘に収める。
アキリーズさあ、奴の骸を俺の馬の尾に縛りつけろ。
戦場を引き回し、このトロイ人を引きずって行くぞ。
退場。
