アテネのタイモン
第 5 幕 第 3 場
一人の兵士が、タイモンを捜しながら登場する。
兵士聞いた特徴をすべて合わせると、ここに違いない。
誰かいるか。答えろ。おい。返事がない。これは何だ。
タイモンは死んだ。命の幅を、最後まで伸ばしきったのだ。
どこかの獣が、これを建てたのだろう。ここに人間は住んでいない。
死んだのは確かだ。そして、これが墓だ。墓に何が
書いてあるのか、俺には読めない。文字の形を、蝋へ写し取ろう。
われらの将軍なら、どんな文字にも通じている。
年は若くとも、老練な解読者だ。
今ごろ、この先の高慢なアテネを前に陣を敷いている。
あの町の陥落こそ、将軍の野心が狙う的だ。
退場。
