から騒ぎ
第 5 幕 第 3 場
ドン・ペドロー、クローディオ、松明を持った三、四人の貴族たち登場。
クローディオこれが、レオナート家の墓所か?
貴族さようでございます、殿下。
クローディオ、巻物を読み上げる。
クローディオ中傷の舌に、死ぬまで追い込まれ、
ここに眠るは、ヒアロー。
死は、受けた不当への褒美として、
決して死なぬ名声を、彼女に授ける。
こうして、恥のうちに死んだ命は、
死の中で、輝かしい誉れとともに生きる。
クローディオ私が黙ったあとも彼女を称える、この巻物よ、
墓の上に掛かっていろ。
さあ、音楽を鳴らし、厳かな賛歌を歌ってくれ。
歌。
一同夜の女神よ、どうか許したまえ、
あなたに仕える、清らかな乙女の騎士を殺した者たちを。
その罪のため、嘆きの歌を歌いながら、
彼女の墓を巡り歩く者たちを。
真夜中よ、われらの嘆きに力を貸せ。
ともに、ため息をつき、呻いてくれ。
重く、重く。
墓よ、口を開き、死者を差し出せ、
死そのものが、声となって語るまで、
重く、重く。
クローディオさあ、お前の骨に、おやすみを!
毎年、私はこの儀式を行おう。
ドン・ペドロー諸君、おはよう。松明の火を消してくれ。
狼たちは獲物を食らった。そして見よ、穏やかな朝が、
太陽神フォイボスの車輪に先立って、
眠たげな東の空を、ぐるりと灰色の斑に染めている。
皆、ありがとう。もう下がってくれ。さらば。
クローディオ諸君、おはよう。それぞれの道へ行ってくれ。
ドン・ペドローさあ、ここを去り、別の衣装に着替えよう。
それから、レオナートの屋敷へ行く。
クローディオ今度こそ、婚姻の神ヒュメンが、より幸せな結末へ導きますように、
この嘆きを捧げた彼女の婚礼よりも!
二人、退場。
