ティターニアさあ、この花の寝床に座って。
その愛らしい頬を優しく撫でながら、
艶やかで滑らかな頭に麝香薔薇を挿し、
その美しい大きな耳に口づけましょう、私の優しい喜び。
ボトム豆の花はどこだ?
豆の花ここに。
ボトム頭を搔いてくれ、豆の花。ムッシュ蜘蛛の巣はどこだ?
蜘蛛の巣ここに。
ボトムムッシュ蜘蛛の巣、よきムッシュよ、武器を手にして、薊のてっぺんにいる尻の赤い丸花蜂を一匹、仕留めてくれ。そして、よきムッシュよ、蜜袋を持ってきてくれ。戦いの最中も、あまり腹を立てすぎるな、ムッシュ。それから、よきムッシュよ、蜜袋を破らないよう気をつけてくれ。蜜袋の中身を浴びて、ずぶ濡れになるのは気の毒だからな、シニョール。ムッシュからし種はどこだ?
からし種ここに。
ボトム拳を出してくれ、ムッシュからし種。さあ、よきムッシュ、そんなお辞儀は抜きで。
からし種何をお望みで?
ボトム何でもない、よきムッシュ、騎士蜘蛛の巣と一緒に搔いてくれるだけでいい。俺は床屋へ行かなきゃならん、ムッシュ。どうも顔の辺りが、驚くほど毛深くなった気がする。俺は実に肌の弱いロバでな、毛がちょっとくすぐったいだけでも、搔かずにはいられない。
ティターニアどう、何か音楽を聴きたい、甘い恋人?
ボトム音楽を聴く耳なら、まずまずいいほうです。火箸と骨の打楽器をやってくれ。
ティターニアそれとも、甘い恋人よ、何が食べたいか言って。
ボトムそうですな、飼葉を一ペック。よく乾いた燕麦を、むしゃむしゃやりたい。干し草を一束、無性に欲しくなってきた。上等な干し草、甘い干し草に、かなうものはない。
ティターニア冒険好きな妖精に、
栗鼠の貯えを探らせ、新しい木の実を持ってこさせましょう。
ボトムそれより、乾燥した豌豆を一つかみ、二つかみもらいたい。だが、お願いだから、誰にも俺を起こさせないでください。睡眠の解説が襲ってきた。
ティターニアお眠りなさい、私の腕をあなたに巻きつけましょう。
妖精たち、行きなさい、四方へ散って。
ティターニア忍冬の蔓が、甘い金銀花へ
優しく絡みつくように。雌の蔦が、
樹皮に包まれた楡の指を輪になって抱くように。
ああ、なんて愛しい! なんて夢中にさせるの!
オーベロン(オーベロン、前へ出る。)よく来た、善きロビン。この愛らしい光景が見えるか?
あの夢中ぶりも、今では気の毒になってきた。
つい先ほど、森の向こうであの女に会うと、
この憎らしい愚か者に贈る美しい花を探していた。
そこで責め立て、喧嘩をしてやった。
というのも、あの女はこいつの毛深いこめかみを、
摘みたての香り高い花冠で囲んでいたのだ。
いつもなら蕾の上で、丸く東洋の真珠のように
膨らんでいた、あの露が、
今では可憐な小花の目に宿り、
自ら受けた辱めを嘆く涙のようだった。
思う存分あの女をからかうと、
穏やかな言葉で、もう許してくれと頼んできた。
そこで、取り替え子の少年を渡せと言った。
あの女はすぐ私に渡し、妖精を一人遣わして、
妖精の国の私の花亭へ連れて行かせた。
今や少年は私のもの、この女の目にかかった
憎らしい曇りを取り除こう。
そして、優しいパック、このアテネの田舎者の頭から、
変身した頭皮を取り去れ。
ほかの者たちと一緒に目覚めたとき、
みんなそろってアテネへ帰り、
今夜の出来事を、激しく心を乱す
夢としか思わぬように。
だがまず、妖精の女王を解き放とう。
以前のお前に戻れ。
以前のお前の目で見よ。
ダイアナの蕾が、キューピッドの花に勝る、
かくも強く祝福された力によって。
さあ、私のティターニア。目を覚ませ、愛しい女王よ。
ティターニア私のオーベロン! なんという幻を見ていたのでしょう!
私はロバに恋をしていたような。
オーベロンそこに、お前の恋人が寝ているぞ。
ティターニアどうして、こんなことが起きたの?
ああ、今ではあの顔が、目に入るのも嫌!
オーベロンしばし静かに。ロビン、その頭を外せ。
ティターニア、音楽を呼べ。この五人の感覚を、
ただの眠りより、もっと深く打ちのめす音楽を。
ティターニア音楽を! 眠りを魔法にかけるような音楽を!
パックさあ、目覚めたときは、自分の馬鹿な目でものを見ろ。
オーベロン音楽を鳴らせ! さあ、女王よ、私と手を取り、
眠る者たちの下の大地を揺り動かそう。
今、私とお前は新たに仲直りした。
明日の真夜中には、厳かに、
公爵シーシアスの館で勝ち誇って踊り、
あらゆる美しい繁栄に恵まれるよう、館を祝福しよう。
誠実な恋人たちの二組も、
シーシアスとともに、喜びのうちに結婚する。
パック妖精の王よ、耳を澄ませ、よく聞いて。
朝を告げる雲雀が聞こえます。
オーベロンならば、女王よ、厳かな静けさのうちに、
夜の影を追って駆けていこう。
われらなら、さまよう月より速く、
たちまち地球を一巡りできる。
ティターニアさあ、あなた、飛びながら
教えてください、今夜どうして
眠る私がここで見つかったのか、
この人間たちと地面に寝ながら。
シーシアス誰か一人、森番を探してこい。
朝の祭儀は、もう済ませた。
まだ一日の先陣を切る時刻だ、
わが恋人に、猟犬たちの音楽を聞かせよう。
西の谷で綱を解き、放ってやれ。
急げ、森番を探すのだ。
シーシアス美しい女王よ、われらは山の頂へ登り、
猟犬と木霊が一つになる、
音楽に満ちた混乱を聴こう。
ヒポリタかつてヘラクレス、カドモスとともにいたとき、
クレタの森で、二人がスパルタの猟犬を使い、
熊を追い詰めたことがあります。あれほど勇ましい
吠え合いは、二度と聞いたことがない。木立ばかりか、
空も、泉も、辺り一帯のすべてが
互いに呼び交わす一つの声になったようでした。
あれほど音楽的な不協和音、あれほど甘美な雷鳴を聞いたことはありません。
シーシアス私の猟犬はスパルタ種から育てたもの、
垂れた唇、砂色の毛、頭から垂れる耳は
朝露を払い落とすほど長い。
膝は曲がり、喉の皮はテッサリアの雄牛のように垂れている。
追う足は遅いが、声のそろい方は鐘のよう、
一頭ずつ低く重なって響く。これほど調べのよい一群を、
人が声を上げ、角笛で励ましたことはない、
クレタでも、スパルタでも、テッサリアでも。
聞いてから判断してくれ。だが、待て! このニンフたちは誰だ?
イージアス閣下、ここで眠っているのは私の娘です。
こちらはライサンダー。これはディミートリアス。
こちらはヘレナ、昔なじみネダーの娘ヘレナ。
四人そろって、なぜここにいるのか不思議です。
シーシアスきっと早起きし、
五月祭の儀式をしに来たのだろう。そしてわれらの予定を聞き、
この祝典に敬意を表して、ここへ来たのだ。
だがイージアス、今日はハーミアが
自分の選びを答える日ではなかったか?
イージアスそのとおりです、閣下。
シーシアス行け、狩人たちに角笛で四人を起こさせろ。
シーシアスおはよう、諸君。聖ヴァレンタインの日はとうに過ぎた。
この森の鳥たちは、今ごろになってつがい始めるのか?
ライサンダーお許しください、閣下。
シーシアス皆、立ちなさい。
お前たち二人は、敵同士の恋敵だったはず。
この世でどうして、こんな優しい調和が生まれた?
憎しみが嫉妬から遠く離れ、
憎い相手のそばで眠り、敵意を恐れもしないとは。
ライサンダー閣下、驚きに満ちたまま、お答えします、
半分眠り、半分目覚めた状態で。ですが今も、誓って、
どうしてここへ来たのか、はっきりとは言えません。
ただ、思うに——真実を申し上げたいのです、
今、思い出しました、そうです——
私はハーミアとここへ来ました。私たちの望みは、
アテネを去り、アテネの法の危険が
及ばぬところへ行くことでした。
イージアスもう十分、十分です、閣下。証拠は十分。
法を、法をこの男の頭上へ下してください。
二人は逃げ出そうとした。そうだろう、ディミートリアス、
そうしてお前と私を打ち負かそうとした、
お前から妻を奪い、私から同意を奪うことで、
娘をお前の妻にするという、私の同意を。
ディミートリアス閣下、美しいヘレナが、二人の密かな逃亡を教えました、
この森へ来ようという計画を。
私は怒り狂って二人を追い、ここへ来ました、
美しいヘレナは恋に駆られ、私を追って。
けれども、慈悲深き閣下、どんな力によるものか分かりません——
ですが、何らかの力によるものです——ハーミアへの私の愛は、
雪のように溶け、今では
子供のころ夢中になった、
つまらぬ玩具の思い出にしか見えない。
私の心の信頼も徳も、
目が求め、見て喜ぶものも、
ただヘレナ一人です。閣下、私は
ハーミアを見る前、ヘレナと婚約していました。
ところが病にかかったように、この食べ物を嫌った。
今は健康に戻り、本来の味覚を取り戻して、
それを求め、愛し、焦がれています。
そして永遠に誠実であり続けます。
シーシアス美しい恋人たちよ、幸運にも出会えたな。
この話は、あとでさらに聞こう。
イージアス、私はお前の意志を押し切る。
まもなく神殿で、われらとともに、
この二組を永遠の絆で結ばせる。
朝もいささか過ぎたゆえ、
予定していた狩りは取りやめよう。
われらとアテネへ。三組そろって、
盛大で厳かな祝宴を開こう。
来い、ヒポリタ。
ディミートリアス何もかも、小さく、見分けがつかないように思える、
遠い山々が雲に変わってしまうように。
ハーミア目が二つに裂けたように、ものを見ている気がする、
何もかも二重に見えるときのように。
ヘレナ私も、そう思う。
そして私は、宝石のようにディミートリアスを見つけた、
私のもの、それなのに私のものではないような。
ディミートリアス本当に、
われわれは目覚めているのか? 私には、
まだ眠り、夢を見ているように思える。公爵がここへ来て、
ついて来いと命じた、そう思わないか?
ハーミアええ、それに父も。
ヘレナヒポリタも。
ライサンダーそして公爵は、神殿へついて来いと命じた。
ディミートリアスならば、われわれは目覚めている。公爵を追おう。
道すがら、互いの夢を語り合おう。
ボトム(ボトム、目覚める。)俺の合図が来たら呼んでくれ、すぐ答える。次の台詞は「いとも美しいピラマス」。やれやれ! ピーター・クインス! ふいご直しのフルート! 鋳掛屋のスナウト! スターヴリング! おやまあ、みんなここからこっそり逃げて、俺を眠らせたまま置いていきやがった! とてつもなく珍しい幻を見た。夢を見たが、どんな夢だったか言える人間の知恵を超えている。この夢を説明しようなんて人間は、ただのロバだ。俺は、あれだったような——何だったか、言える人はいない。俺は、あれだったような——それに、あれを持っていたような——だが俺が何を持っていたか言おうとするやつは、継ぎはぎだらけの道化だ。人の目が聞いたことも、人の耳が見たこともなく、人の手は味わえず、舌は思い浮かべられず、心は伝えられない、それが俺の夢だ。ピーター・クインスに、この夢の物語歌を書かせよう。題は『ボトムの夢』だ、底がない夢だからな。そして芝居の終わり、公爵の御前で歌おう。ひょっとすると、もっとありがたみを増すため、シスビーが死ぬ場面で歌うかもしれない。
