獄吏その後、何も聞いていないのか?パラモンの逃亡に関し、
私のことは何も言われなかった?
頼む、よく思い出してくれ。
第一の友聞いた限り、何も。
事がすっかり終わる前に、
私は帰ったからな。だが、発つ前に、
二人とも赦される見込みが
大いにあると感じた。ヒポリタと
美しい目のエミーリアが跪き、
あまりに見事な憐れみで願ったので、公爵は、
軽率な誓いへ従うか、二人の姫君の
優しい慈悲へ従うか、よろめいているようだった。
それを後押しするため、
まことに気高いピリソアス王子、
公爵の心の半分までもが口添えした。だから、
すべてうまくいくと思う。お前の名や
逃亡のことは、一度も問われなかった。
獄吏天よ、どうかそのままで!
第二の友元気を出せ。知らせを持ってきた、
善い知らせだ。
獄吏大歓迎だ。
第二の友パラモンがお前の潔白を証し、
赦しを得てくれた。どうやって、誰の手で
逃げたかも明かした。お前の娘の手だ。
娘の赦しも取りつけた。そして囚人は——
娘の善意へ恩知らずと思われぬよう——
結婚のために金を与えた。
大金だ、請け合う。
獄吏お前は善い男だ、
いつでも善い知らせを運ぶ。
第一の友結局、どうなった?
第二の友なるべきようになった。今まで頼んで
叶わなかったことのない方々が、願いを見事に認められた。
囚人たちは命を救われた。
第一の友そうなると思っていた。
第二の友だが新しい条件がある。もっとよい時に
聞くだろう。
獄吏善い条件であってほしい。
第二の友名誉あるものだ。
結果も善いかは、分からない。
第一の友いずれ分かる。
求婚者ああ、旦那、娘さんはどこです?
獄吏なぜ尋ねる?
求婚者おお、旦那、いつ娘さんを見ました?
第二の友この顔を見ろ!
獄吏今朝だ。
求婚者元気でした?健康でしたか、旦那?
いつ眠りました?
第一の友妙な質問だ。
獄吏あまり元気ではなかったと思う。今、
お前が気づかせたが、まさに今日、
いろいろ尋ねても、以前の娘からは
かけ離れた、子供じみた、
ひどく愚かな答えだった。まるで馬鹿、
無邪気な白痴だ。私はひどく腹を立てた。
だが、娘がどうした?
求婚者憐れに思うだけです。
でも、あなたは知らねばならない。娘を愛さぬ者からより、
私から聞く方がいい。
獄吏それで?
第一の友正気でない?
第二の友具合が悪い?
求婚者ええ、旦那、悪い。
あまりに本当です。娘さんは狂った。
第一の友そんなはずはない。
求婚者信じてください、そうだと分かります。
獄吏今、話されたことを、
半ば疑っていた。神々よ、娘を慰めてくれ!
パラモンへの恋のためか、
彼の逃亡で私が死ぬことへの恐れか、
あるいは両方だ。
求婚者そのようです。
獄吏だが、なぜそんなに急いで来た?
求婚者すぐにお話しします。先ほど宮殿裏の
大きな湖で釣りをしていました。
遠い岸には葦と菅が密生していました。
辛抱強く獲物を待っていると、
声が聞こえた、高い声です。注意して
耳を傾けると、
誰かが歌っている。声の細さから、
少年か女。釣竿を
自分の腕に任せて近づきましたが、誰が
声を出しているかは見えない。藺草と葦が
取り囲んでいたからです。地に伏し、
歌の言葉を聞きました。その時、
漁師が切り開いた小さな隙間から、
あなたの娘さんだと見えました。
獄吏どうか、続きを。
求婚者長く歌いましたが、意味はない。ただ、この言葉を
何度も繰り返しました。「パラモンは行った、
桑の実を摘みに、森へ行った。
明日、私が見つける」と。
第一の友かわいそうに!
求婚者「足枷があの人を裏切り、捕まってしまう。
そうしたら、どうする?娘たちを連れて行く、
私と同じく恋をする黒い目の乙女を百人、
頭に水仙の花冠をつけ、
桜の唇、紅薔薇の頬をした娘たち。
皆で公爵の前へ行き、奇妙な踊りを踊り、
赦しを乞う」と。それから、あなたの話をしました。
明日の朝には首を失う、
自分は埋葬の花を摘み、
家をきれいに整えねばならないと。それから、
「柳、柳、柳」とだけ歌い、合間には
いつも、「パラモン、美しいパラモン」
「パラモンは背の高い若者だった」と。
座った場所は膝まで水に浸かり、乱れた髪を
藺草の輪が取り巻き、体のまわりには
色とりどりの新鮮な水草を千も挿していました。
湖へ水を注ぐ美しいニンフ、
あるいは天から降りたばかりのイリスのように
私には見えました。そばの藺草で
指輪を作り、そこへ、とてもかわいい銘を語りかける。
「こうして真実の愛は結ばれる」
「これはほどけても、私はほどけない」、ほかにも大勢。
それから泣き、また歌い、溜息をつき、
同じ息で微笑み、自分の手へ口づけしました。
第二の友ああ、なんてかわいそうだ!
求婚者娘さんの方へ進みました。
私を見るや、すぐ水へ向かった。私が救い、
無事に岸へ上げました。すると、たちまち
逃げ出し、町へ駆けた。
あまりの叫びと速さで、本当に、
私ははるか後ろへ置き去り。遠くで三、四人が
行く手を横切るのを見ました。その一人は、
あなたの兄弟だと分かりました。そこで娘は止まり、
倒れ、やっと連れてこられた。皆へ任せ、
あなたへ伝えるため、ここへ来ました。ほら、来た。
獄吏の娘(歌う。)二度と光を楽しめませんように、いつまでも。
きれいな歌でしょう?
獄吏の兄弟おお、とてもきれいだ!
獄吏の娘あと二十曲も歌える。
獄吏の兄弟歌えるだろうね。
獄吏の娘ええ、本当に。「金雀枝」も歌える、
「素敵なロビン」も。あなた、仕立屋でしょう?
獄吏の兄弟そうだ。
獄吏の娘私の花嫁衣装はどこ?
獄吏の兄弟明日、持ってくる。
獄吏の娘そうして、すてきにね。でないと私は外へ出て、
娘たちを呼び、楽師へ支払いをしなくちゃ。
雄鶏が鳴くころには、処女を失わなきゃならない。
でないと、絶対うまくいかない。
獄吏の娘おお、美しい、おお、優しい、いつまでも。
獄吏の兄弟辛抱して受け入れるしかないよ。
獄吏そのとおりだ。
獄吏の娘こんばんは、善き男たち。ねえ、若い
パラモンという人の話を聞いたことは?
獄吏ああ、娘よ、知っている。
獄吏の娘すてきな若い紳士でしょう?
獄吏恋だ!
獄吏の兄弟決して逆らうな。逆らえば、今見えるより、
はるかにひどく乱れる。
第一の友ああ、立派な男だ。
獄吏の娘おお、そうなの?あなた、妹がいる?
第一の友いる。
獄吏の娘でも、妹は決してあの方を手に入れない、そう伝えて。
私だけが知っている手がある。よく見張るのね。
一度でもあの方を見たら、もうおしまい。行ってしまう。
一時間で、されて、終わって、取り返しがつかない。町の若い娘は
皆、あの方へ恋をしている。でも、私は笑い、
みんな放っておく。賢いやり方でしょう?
第一の友ああ。
獄吏の娘今、少なくとも二百人が、あの方の子を身籠もっている——
四人はいなくちゃ。でも、私はこんな時も、口を閉ざす、
貝みたいにぴったり。そして全員、男の子——
あの方には、その技がある。十歳になれば、
全員、去勢して楽師にし、
シーシアスの戦を歌わせる。
第二の友これは妙だ。
獄吏の娘今まで聞いた何より妙。でも、黙っていて。
第一の友ああ。
獄吏の娘公爵領じゅうから、あの方へ来る。
きっと昨夜は、片づける女が
二十人より少なくはなかった。手が動けば、
二時間で、うまくくすぐり上げる。
獄吏娘は失われた。
どんな治療も届かない。
獄吏の兄弟そんな、まさか!
獄吏の娘こちらへ来て。あなた、賢い男ね。
第一の友娘は、この男が分かるのか?
第二の友いや。分かればいいが!
獄吏の娘あなた、船長でしょう?
獄吏そうだ。
獄吏の娘羅針盤はどこ?
獄吏ここだ。
獄吏の娘北へ合わせて。
さあ、森へ針路を取って。パラモンが
私を待ち焦がれて横たわる。帆具は
私に任せて。さあ、錨を上げて、みんな、元気よく!
一同おう、おう、おう!上がった、風は順風。
帆をいっぱいに張れ。主帆を出せ。
船長、呼子笛はどこ?
獄吏の兄弟娘を中へ入れよう。
獄吏檣楼へ上がれ、若者!
獄吏の兄弟水先案内人はどこだ?
第一の友ここだ。
獄吏の娘何が見える?
第二の友美しい森だ。
獄吏の娘そこへ向かって、船長。
上手回しよ!
獄吏の娘シンシアが借りた光を放つ時、いつまでも。
