ダンカンこの城は良い場所に据わっておる。大気が、
軽やかに、甘やかに、みずからを売り込んでくるわ、
われらの和んだ五感に向けてな。
バンクォーあの夏の客人、
寺院を好んで棲みつく岩燕が、
好んで巣を営むところを見ますと、ここでは天の息吹が、
人を口説くように香るのでございましょう。突き出た梁も、蛇腹も、
控え壁も、都合のよい隅という隅も、あの鳥が
吊り床と、子を育てる揺り籠をかけていないところはございません。
あの鳥がよく子を生し、好んで棲みつくところは、
大気が繊細なのでございます、私の見て参りましたところでは。
ダンカン見よ、見よ、誉れあるわれらの女主人だ。
われらを追ってくる好意は、時に厄介の種でもあるが、
それでも好意として礼を言うのがならわし。つまり、こう教えておるのだ——
この骨折りについては、神がわれらに報いてくださるよう祈り、
厄介をかけられたことを、われらに感謝なさい、とな。
マクベス夫人わたくしどものお仕えなど、
ひとつひとつを二度ずつ行い、それをさらに倍にいたしましても、
陛下がこの家に積んでくださった、
あの深く広い栄誉の数々に比べれば、
貧しくささやかなものでございます。以前に頂いた栄誉に、
このたびの栄誉まで重ねていただき、
わたくしどもは、陛下のために祈る隠者の身でございます。
ダンカンコーダーの領主はどこかな。
われらは踵を接して追いかけて、あの男の宿の
差配役を務めてやるつもりだったのだが、なにしろ馬がうまい。
それに、拍車のように鋭い深い愛情が、あの男を助けて、
われらより先に家へ届けてしもうた。美しく気高い女主人よ、
今宵は、あなたの客となる。
マクベス夫人陛下の僕たるわたくしどもは、
召使いも、この身も、持てるものも、すべてお預かりもの——
陛下の思し召しのままに勘定をお改めいただき、
いつなりと、陛下のものをお返しするまでにございます。
ダンカン手をお貸しなされ。
わが饗応役のもとへ案内してもらおう。あの男を深く愛しておる。
これからも、恵みをかけ続けてやるつもりだ。
では、ご免こうむるぞ、女主人どの。
