タルボット私の、もう一つの命はどこだ? わが命は、すでに失われた。
おお、若きタルボットはどこだ? 勇敢なジョンはどこだ?
勝ち誇る死よ、虜囚の汚れを塗りつけた死よ、
若きタルボットの勇気を思えば、おまえなど笑ってやれる。
私がよろめき、膝をつくのを見たとき、
あの子は、血まみれの剣を、私の頭上で振るい、
飢えた獅子のように始めたのだ、
激しい怒りと、荒々しい焦燥が生む猛攻を。
だが、怒りに燃える、わが守り手がただ一人、
私の破滅を案じながら、誰にも襲われず立っていたとき、
目もくらむ激情と、胸にたぎる激しい怒りが、
突如、あの子を、私の傍らから飛び出させ、
群がるフランス軍の、ただ中へと駆り立てた。
そして、あの血の海に、わが子は浸したのだ、
天へ昇ろうとする魂を。そして、そこで死んだ、
わがイカロス、わが花よ、誇りの絶頂で。
従者ああ、わが大切な閣下、ほら、ご子息が運ばれてきます!
タルボット奇怪な道化、死よ、ここで、われらを嘲笑うおまえも、
まもなく、その傲慢な暴虐をよそに、
永遠の絆で結ばれた、
二人のタルボットが、軽やかな空を翼で駆け、
おまえに逆らい、死すべき定めから逃れるのを見るだろう。
おお、その傷さえ、醜い死を美しく飾る息子よ、
息を明け渡す前に、父に何か言ってくれ!
死が望もうと望むまいと、言葉で死に立ち向かえ。
死を、フランス人、おまえの敵だと思え。
かわいそうな子よ! 笑っているように見える。まるで、こう言うように、
死がフランス人だったなら、今日、死んだのは死のほうだ、と。
さあ、さあ、この子を父の腕に抱かせてくれ。
私の魂は、もう、この苦しみに耐えられぬ。
兵士たち、さらばだ! 欲しかったものは手に入れた。
今や、この老いた腕が、若きジョン・タルボットの墓だ。
シャルルヨークとサマセットが、援軍を連れてきていたら、
今日は、われらが血にまみれるところだった。
オルレアンの私生児タルボットの若い仔犬め、怒り狂い、
まだ幼い剣に、フランス人の血を、たっぷり吸わせおった!
ジャンヌ一度、私も、あの若者と剣を交え、こう言った。
「うぶな若造、乙女に負かされるがいい」
だが、あいつは、威厳に満ちた高慢な蔑みを見せ、
こう答えた。「若きタルボットは、
淫売女の戦利品になるため、生まれたのではない」と。
そして、フランス軍の腹の奥へ突進し、
私など戦う価値もないと、誇らしげに置き去りにした。
ブルゴーニュ間違いなく、立派な騎士になっただろう。
見ろ、数々の血なまぐさい災いを育てた父の腕を、
柩として抱かれ、横たわっている!
オルレアンの私生児二人を切り刻め、骨をばらばらに叩き割れ、
生きては、イングランドの栄光、ガリアの驚異だった奴らだ。
シャルルいや、やめろ! 生きているあいだ、
われらが逃げ回った相手を、死んでから辱めるな。
ルーシー伝令、王太子の陣へ案内せよ、
今日の栄光を、誰が手に入れたか確かめたい。
シャルルどのような降伏の口上を携えてきた?
ルーシー降伏だと、王太子! それは、フランスだけの言葉だ。
われらイングランドの戦士は、その意味を知らぬ。
私が来たのは、どの捕虜を捕らえたかを知り、
死者たちの遺体を、見届けるためだ。
シャルル捕虜を尋ねるのか? われらの牢獄は地獄だ。
だが、誰を捜しているのか言え。
ルーシーでは、戦場の偉大なるアルキデスはどこだ?
勇敢なるタルボット卿、シュルーズベリー伯、
類まれな武功により叙せられた、
ウォッシュフォード、ウォーターフォード、ヴァランス大伯。
グッドリッグおよびアーチンフィールドのタルボット卿、
ブラックミアのストレンジ卿、アルトンのヴァーダン卿、
ウィングフィールドのクロムウェル卿、シェフィールドのファーニヴァル卿、
三度勝ち誇るフォルコンブリッジ卿。
高貴なる聖ジョージ騎士団の騎士、
聖ミカエル騎士団と金羊毛騎士団にも値する者、
ヘンリー六世に仕え、
フランス王国内のあらゆる戦を率いた大元帥はどこだ?
ジャンヌ実に大層で、愚にもつかぬ肩書だこと!
五十二の王国を持つトルコ皇帝ですら、
これほど退屈な肩書は書かぬ。
おまえが、それだけの称号で持ち上げた男なら、
腐って蠅にたかられ、われらの足もとに転がっている。
ルーシータルボットが討たれたのか、フランス人を打つ唯一の鞭、
この王国の恐怖、黒き復讐の女神ネメシスが?
ああ、この眼球が弾丸に変わればいい、
怒りに任せ、貴様らの顔へ撃ち込めるものを!
ああ、この死者たちを、もう一度、生へ呼び戻せたなら!
それだけで、フランス王国を震え上がらせるに足りる。
ここに、彼の肖像が一枚残るだけでも、
貴様らのうち、最も高慢な者さえ仰天するだろう。
二人の遺体を渡せ。ここから運び去り、
その価値にふさわしい葬りをしてやりたい。
ジャンヌこの成り上がり者、老タルボットの亡霊ではないかしら。
あまりに高慢で、命令口調の物言いだ。
お願いだから、遺体を渡しておやり。ここに置けば、
悪臭を放ち、空気を腐らせるだけ。
シャルルよし、遺体を持って行け。
ルーシー運び去ろう。だが、その灰から、よみがえるのだ、
全フランスを恐れさせる不死鳥が。
シャルルこいつらが片づくなら、あとは好きにしろ。
さあ、勝利の勢いに乗り、パリへ向かうぞ。
血まみれのタルボットが討たれた今、すべてがわれらのものとなる。
