エドワード王もうよい、フィリッパ王妃、気を静めよ。
コープランドめ、己の非を釈明できぬかぎり、
わが眼差しに刻まれた怒りを思い知るだろう。——
さて、この高慢にも抗う町へ告ぐ。
兵ども、攻めかかれ。もはや待ちはせぬ、
奴らの偽りの引き延ばしに欺かれるのはたくさんだ。
ことごとく斬り捨て、戦利品はお前たちのものとせよ。
市民たちお慈悲を、エドワード王! お慈悲を、恵み深き陛下!
エドワード王さげすむべき悪党ども! 今さら休戦を乞うのか?
お前らのむなしい泣き声など、わが耳には届かぬ。——
太鼓を鳴らせ。
エドワード王剣を抜け、脅しの刃をきらめかせろ!
第一市民ああ、気高き君よ、この町をお憐れみください、
我らの訴えをお聞きください、偉大なる王よ!
陛下がお立てになったお約束におすがりします。
二日の猶予は、まだ尽きてはおりません、
我らは自ら進んで、どのような責め苦の死も、
陛下のお望みになる罰も受けに参りました、
震えおののく民衆さえ救われるなら。
エドワード王わしの約束だと? よかろう、確かにそう申した。
だが、わしが求めたのは町の主立った市民、
身分も名望も最も高い者たちの投降だ。
お前らはひょっとすると、卑しい下僕にすぎぬか、
あるいは海で略奪を働く罪深い海賊で、
捕らえられれば、法によって処刑される身、
たとえわしの中で厳罰の心が死んでいようともな。
いや、いや、そんな手でわしを出し抜くことはできぬ。
第二市民恐れ多き陛下、西に沈むこの太陽は、
苦難の果てに落ちぶれた今の我らを見ておりますが、
朝、東の空を紫に染めて昇ったときには、
皆が我らの身分を知るなか、町を出る我らを迎えました。
偽りなら、呪われた悪鬼どもと同じ運命を我らに。
エドワード王そうであるなら、わが盟約はそのまま立てる。
町は平穏のうちに引き渡しを受けよう。
だが、お前たち自身には、情けを期待するな。
帝王の正義が定めたとおり、
その体はこの城壁の周りを引きずられ、
その後、四つ裂きの刃を受けることになる。
これがお前たちの判決だ。——兵ども、執行せよ。
王妃ああ、降伏したこの者たちに、もっとお慈悲を!
平和を打ち立てることこそ、栄えある行い。
そして王が神に最も近づくのは、
人に命と安らぎを与えるときです。
あなたがフランス王になるおつもりなら、
その民を生かし、あなたを王と呼ばせてください。
剣がなぎ倒し、火が焼き払ったものを、
誰が我らのものと認めるでしょう。
エドワード王経験が、それが真実だと教えてはいる、
あらゆる横暴が抑えられたときこそ、
平穏な静けさが何よりの喜びをもたらすとな。
されど、これによって世に知られるならば、
わしが己の情念を制することにも、
剣の切っ先で他者を征服するにも長けていると、
フィリッパ、お前の勝ちだ。願いを聞き入れよう。
この者たちは生きて、わが慈悲を誇るがよい。——
暴虐よ、今こそ己の胸に恐怖を突き立てろ。
市民たち陛下、万歳! 御代が幸多からんことを!
エドワード王立て、ここを去り、町へ戻れ。
この情けがお前たちの愛に値すると思うなら、
今後はエドワードを王として敬うことを学べ。——
エドワード王さて、遠征各地の戦況が聞けるなら、
陰鬱な冬が過ぎ去るまでしばらく、
兵を各地の守備隊に配しておきたいところだ。
だが、あれに来るのは誰だ?
ダービー陛下、コープランドと、スコットランド王デイヴィッドです。
エドワード王これが北部の、あの高慢不遜な従士か、
王妃に捕虜を引き渡そうとしなかったという?
コープランド陛下、確かに私は北部の一従士です、
ですが高慢でも不遜でもないと信じております。
エドワード王では何がお前をそれほど頑なにさせ、
わが王妃の望みに逆らわせたのだ?
コープランド故意の不服従ではございません、偉大なる陛下、
私の功と、万人に通じる戦の掟ゆえです。
私は一騎打ちで、みずから王を捕らえました。
一兵士として、勝ち取った誉れは、
その最も小さなひとかけらさえ失いたくなかったのです。
そしてコープランドは、陛下のお召しを受けるや直ちに、
フランスへ参り、へりくだる心をもって、
勝利の帽子を脱ぎ、頭を垂れております。
畏れ多き陛下、私の積み荷から取るべき関税として、
働いたこの両手が稼いだ、豊かな貢ぎ物をお受けください。
陛下ご自身がその場におられさえしたなら、
とうにお引き渡ししていたはずのものです。
王妃だがコープランド、お前は王の命令を侮った、
王の名において発した、わたくしの命を退けたのだ。
コープランド陛下のお名前も敬います、ですがお姿はなおのこと。
その御名には変わらぬ忠誠を捧げますが、
この膝を折るのは陛下ご本人の前だけです。
エドワード王頼む、フィリッパ、怒りは水に流してくれ。
この男は気に入った、その言葉もよい。
そもそも大事を成し遂げようという者が、
それに伴う誉れを手放したがるものか?
あらゆる川が海へ流れ帰るように、
コープランドの忠節もまた、王へと帰する。——
ならば、そこへ跪け。さあ立て、エドワード王の騎士よ。
そしてその身分を保てるよう、喜んで授けよう、
年に五百マルクを、お前と一族に。——
エドワード王ようこそ、ソールズベリー卿。ブルターニュからの知らせは?
ソールズベリーこちらでございます、偉大なる王よ。かの地はわが軍が制しました。
その地の摂政、ジャン・ド・モンフォールが、
この小冠を陛下に献上し、
陛下への揺るぎない忠誠を誓っております。
エドワード王勇猛なる伯爵よ、その働きに礼を言う。
わが恩寵を求めよ、そなたにはその権利がある。
ソールズベリーですが陛下、今の知らせが喜ばしいものであるだけに、
この声を再び悲劇の調べに変えねばなりません、
悲嘆に満ちた出来事を歌わねばならぬのです。
エドワード王何だ、ポワティエでわが軍が敗れたのか?
それとも、息子があまりの多勢に包囲されたか?
ソールズベリーさよう、陛下。そして取るに足らぬこの私が、
ほかに四十人の戦に長けた騎士を伴い、
王太子の印璽を捺した通行証を得て、
かの道を進み、王子の窮地を知ったとき、
槍騎兵の一隊が行く手に現れ、
我らを急襲し、捕虜として王のもとへ引き立てました。
王はその捕縛に驕り、復讐に燃え、
直ちに我ら全員の首を刎ねよと命じました。
そして我らは確かに死んでいたでしょう、もし公爵が、
怒りに燃える父王よりも名誉に厚く、
すぐさま釈放を取り計らってくれなかったなら。
ただし立ち去る前に、「そなたの王へ挨拶を」と公爵は言い、
「息子の葬儀を用意せよと伝えよ、
今日、われらの剣があの命の糸を断ち切る。
そして奴が思うより早く、われらは奴のもとへ赴き、
奴から受けた仕打ちの借りを返してやる」と。
そう言われ、我らは返事もできぬまま通り過ぎました。
心は死に、顔つきはうつろに青ざめて。
さまよううち、ついに一つの丘へ登りました。
そこからは、それまでも悲しみは深かったものの、
その戦のありさまをこの目で見たことで、
胸の重みは三倍にも増したのです。
そこに、陛下、ああ、そこに見えたのは、
谷底に布陣する二つの軍勢でした。
フランス軍は塹壕を輪のように巡らせ、
どの防柵も、その開いた正面には、
青銅の大砲がびっしりと鋲のように並んでいました。
こちらには一万騎の騎兵隊、
あちらにはその倍の長槍兵が方陣を組み、
こちらには石弓と、命を奪う投げ矢。
そしてその真ん中、地平の輪の内側にある
か細い一点のように——
海に浮かび上がる一つの泡のように、
松林のなかに立つ一本のハシバミの枝、
あるいは杭にきつく鎖で繋がれた熊のように——
名高きエドワード王子が立ち、じっと待っておられました、
フランスの犬どもが、その肉体に食らいつく時を。
やがて、死を呼び寄せる弔鐘が鳴り始めました。
大砲が一斉に火を噴き、その震える轟音は、
大砲を据えた山そのものを揺さぶりました。
ついでラッパのけたたましい響きが空を裂き、
両軍は激突。やがて我らには、
味方と敵の見分けさえつかなくなり、
——それほど黒い混乱が複雑にもつれ合い——
涙に濡れた目をそむけ、吐いたため息は、
火薬が煙となって噴き出すように黒々としていました。
こうして私は、恐ろしいことに、不幸にもお伝えしました、
エドワード王子ご最期という、あまりに早すぎる物語を。
王妃ああ! これがフランスへ来た私への出迎えなのですか?
これが、私が待ち望んでいた慰めなのですか、
愛しい息子に会えるはずの時に?
かわいいネッド、お前の母はあの海で、
この死ぬほどの悲しみを知らずに果てたかった!
エドワード王心を鎮めよ、フィリッパ。涙を流したところで、
もし世を去ったのなら、呼び戻す役には立たぬ。
優しき王妃よ、わしと同じく心を支えよ、
鋭く、前代未聞の、凄絶な復讐を望みにして。——
奴はわしに、息子の葬儀を用意せよと言った。
ならばそうしよう。ただし、フランス中の諸侯を
会葬者とし、血の涙を泣き尽くさせる、
空になった血管が、からからに干上がるまで。
息子の棺台の柱には奴らの骨を使い、
息子を覆う土には奴らの町の灰を使う。
弔鐘には、死にゆく者どもの呻き声。
そして墓に灯す蝋燭の代わりには、
百五十もの塔を、炎々と燃え上がらせよう、
勇猛な息子の死を、われらが嘆き悲しむ間。
伝令お喜びください、陛下。帝王の玉座へお昇りを!
猛くも恐るべきウェールズ公、
戦場で血塗れの軍神マルスに仕える大将、
フランス人の恐怖、祖国の誉れたるお方が、
ローマの凱旋将軍さながら、勝ち誇って馬を進めております。
その鐙の傍らを、うなだれて徒歩で来るのは、
フランス王ジャンとそのご子息、
二人とも捕虜の鎖に繋がれております。王子はジャンの王冠を持ち帰り、
陛下の頭上に戴かせ、王と宣するおつもりです。
エドワード王悲しみは捨てよ、フィリッパ、涙を拭け。——
ラッパを鳴らせ、プランタジネットを迎え入れよ!
エドワード王長く失われたものが、再び見つかったときのように、
息子は父の心を喜びで満たしてくれる。
つい今しがたまで、その身を案じて魂は乱れていたぞ!
王妃この口づけを、私の喜びの印に。
王妃胸にあふれる思いが、言葉を許してくれません。
エドワード王子父上、ここにこの贈り物をお受けください。
エドワード王子この勝利の冠、戦の褒美を。
これを得るため、我らは命をさらしました、
今日まで手にしたどの宝にも劣らぬほどに。
この冠を戴き、正当な御位にお就きください。
そして併せて、この捕虜たちを御手にお渡しします、
我らの争いを引き起こした、張本人たちを。
エドワード王さて、フランス王ジャン、約束を守ったようだな。
お前は、わしの思ったよりも早く、
わしのもとへ来ると約束した。確かにそのとおりだ。
だが、初めから今のようにしていたなら、
どれほど多くの穏やかな町が、傷ひとつ負わずに立っていたか、
今では崩れた石の山に変わってしまった町々が?
どれほど多くの民の命を、お前は救えたことか、
今では時ならず墓へ沈んだ、あの命を?
フランス王ジャンエドワード、取り返せぬことを数え上げるな。
わしにどれほどの身代金を求めるか言え。
エドワード王お前の身代金は、ジャン、いずれ知らせよう。
だがまず海を渡り、イングランドへ行き、
そこでどのようなもてなしを受けるか見るがよい。
どう転ぼうと、それほどひどいものにはなるまい、
われらがフランスに来てから受けたもてなしほどにはな。
フランス王ジャン呪われた男め! こうなると予言されていたのに、
預言者の言葉を、わしは読み違えた。
エドワード王子父上、今、このエドワードが一つの願いを申し上げます。——
ほかならぬ父上に、
エドワード王子その御恩寵こそ、このエドワードを守る最も強い盾でした。
陛下のお心が私をその者に選び、
陛下のお力を示す道具となされたように、
どうかお許しください、さらに多くの王子たちが、
あの小さな島に生まれ、育てられ、
同じ勝利によって、いつまでも名を馳せることを!——
そして私自身については、この身に負った血まみれの傷も、
戦場で眠らずに明かした、疲労の夜々も、
幾度も身を投じた危険な戦いも、
浴びせられた恐ろしい脅しも、
暑さ、寒さ、そのほか身を苦しめるものすべても、
今この場で、二十倍にも重なれと願います。
それにより、後の世の人々が読み知るとき、
この若き身の、苦難に満ちた戦の営みを、
その決意に、胸を燃え立たせ、
フランスの領土ばかりでなく、
スペインも、トルコも、さらにはどの国であれ、
美しきイングランドの怒りを正当に招く国なら、
王子たちの姿を前に、震え上がり退くように!
エドワード王ここに、イングランドの諸侯よ、わしは休息を宣する。
この苦しい戦いを、ひとまず中断するのだ。
剣を鞘に納め、疲れた手足を休ませよ。
戦利品を検分せよ。そして、ひと息つくため、
この港町で、一日か二日を過ごしたのち、
神のお許しがあれば、船でイングランドへ向かう。
きっとめでたき時に、かの地へ到着するだろう、
三人の王、二人の王子、そして一人の王妃として。
