シャルルヴィリアーズ、驚いたぞ。なぜそれほど私にせがむ、
我らの不倶戴天の敵のために。
ヴィリアーズ敵のためというより、慈悲深き閣下、
これほど熱心に取りなしておりますのは、
そうすれば私の身代金が帳消しになるからです。
シャルル身代金だと! なぜそんな話をする?
おまえは自由ではないか? しかも、敵に対し
有利に働く機会ならすべて、
受け入れ、その利を離すまいとするものではないか?
ヴィリアーズいいえ、閣下。それが正しい場合に限ります。
利益は名誉と混じり合ってこそ価値がある。
さもなくば、我らの行いは醜聞となるだけです。
ですが、こうした込み入った異論はさておき、
殿下、この書状にご署名くださいますか、否か?
シャルルヴィリアーズ、署名する気はないし、できぬ。
ソールズベリーの望みを、そこまで通してやりはせぬ、
好きなように使える通行証を求めるなど。
ヴィリアーズでは、行き着く先は分かりました、閣下。
出てきた牢獄へ、戻らねばなりません。
シャルル戻るだと! まさか、戻りはすまい。
鳥刺しの罠を逃れた鳥が、
再び罠にかからぬよう用心しないものか?
また、これほど愚かで油断した者がいるか、
危険な淵をようやく渡り切ったのに、
自らまた、そこへ身を危険にさらす者が?
ヴィリアーズああ、ですが、これは私の誓いです、慈悲深き閣下。
良心にかけて、破ることはできません。
さもなくば、王国一つでも私をここから動かせぬものを。
シャルル誓いだと! ならば、ここに留まる義務がある。
主君への服従を誓ってはいないのか?
ヴィリアーズ主君が正しく命じる、すべてのことには。
ですが、口約束の契りを果たすなと、
説得するにせよ脅すにせよ、
それは法に背く命令、従う必要はありません。
シャルルでは、人を殺すのは法にかない、
敵との約束を破るのは、かなわぬというのか?
ヴィリアーズ戦が布告された後、殺すことは、
受けた不正を正す戦いであるかぎり、
疑いなく、法により我らに許されます。
ですが誓いを立てるときには、よく考えねばならぬ、
いかなる誓いを立てるか。そして一度誓ったなら、
そのために死のうとも、破ってはなりません。
ゆえに閣下、私は喜んで戻ります、
楽園へ飛び立つのと同じほど喜んで。
シャルル待て、わがヴィリアーズ。その高潔な心は
永遠の賞賛に値する。
おまえの願いを、これ以上引き延ばしはせぬ。
書状をよこせ。署名しよう。
シャルルこれまではヴィリアーズとしておまえを愛したが、
これからは、わが身として抱き締めよう。
ここに残り、引き続き主君の寵愛を受けよ。
ヴィリアーズ謹んで感謝いたします。ですが、まず急ぎ、
この通行証を伯爵のもとへ送らねばなりません。
その後、殿下の仰せをお待ちいたします。
シャルルそうせよ、ヴィリアーズ。そしてシャルルが窮地にある時は、
勝敗がどうあれ、兵が皆おまえのようであれ!
フランス王ジャン来い、シャルル、武具を着けよ。エドワードは罠に落ちた。
ウェールズ公は我らの手中、
包囲は成った。逃げることはできぬ。
シャルルですが父上、今日、戦われるおつもりですか?
フランス王ジャンほかに何がある、息子よ? 敵はわずか八千、
我らは少なくとも六万いる。
シャルル一つの予言を持っております、慈悲深き父上、
この恐るべき戦で、いかなる成り行きが
我らを待つか、そこに記されています。
クレシーの野で、
年老いた隠者から授かったものです。
シャルル「羽ある鳥がそなたの軍を震わせ、
火打ち石が立ち上がり、戦列を打ち砕くとき、
今は偽りを語らぬ者を思い出せ、
それこそ不運な、恐怖の日となる。
だが最後には、そなたの足もイングランドへ
敵がフランスへ踏み入っただけ進むであろう」
フランス王ジャンこの予言によれば、我らに幸運があるらしい。
石が自ら立ち上がって、戦列を
打ち崩すことなどありえぬし、
空飛ぶ鳥が武装した兵を震え上がらせることもない。
ならば我らが屈服することもなかろう。
いや、たとえこれが真実になろうとも、最後には、
我らが敵をここから追い払い、
敵が我が国でしたように、敵国を略奪すると約している。
この復讐がかなえば、先の損失も軽く思えよう。
だが、すべては取るに足らぬ空想、戯言、夢。
今や息子を罠にかけた、それだけは確かだ。
あとは何としてでも父を捕らえるぞ。
