ランカスター従兄モーブレー、ここでよく会えた。
優しき大司教猊下、よき日を。
ヘイスティングズ卿にも、そして皆にも。
ヨーク大司教よ、今のように鉄の人となり、
太鼓で反乱の暴徒を励まし、
御言葉を剣へ、命を死へ変えるより、
鐘に呼ばれ集まった信徒が、あなたを囲み、
聖なる本文の説き明かしを、敬意とともに聞いていた姿のほうが、
あなたには、はるかによく似合っていた。
君主の心の中へ座り、
寵愛の陽光で実る者が、
王の信頼を悪用すれば、ああ、
その偉大さの陰で、どれほどの災いを
始められることか。大司教よ、
あなたが、まさにそうなのだ。神の書へ、
どれほど深く通じた方かと、聞かなかった者がいるだろうか。
議会では、我らへ神意を語る者。
我らには、神ご自身と心に描く声だった。
天の恩寵と神聖さ、そして鈍い我らの働きとの間を、
まさしく開き、意味を伝える者だった。
ああ、だが今、誰が信じずにいられよう。
あなたが地位への尊敬を悪用し、
偽りの寵臣が主君の名を使うように、
天の信頼と恩寵を、不名誉な行いへ使っていると。
神への偽りの熱心を掲げ、
その代理人である我が父の臣民を武装させ、
天と父、双方の平和に背いて、
ここへ蜂の群れのように集めたのだ。
大司教よきランカスター卿、
私は父君の平和へ刃向かって、ここにいるのではありません。
ウェストモーランド卿へ申し上げたとおり、
乱れた時代が、当然の成り行きとして、
安全を支えようとする我らを押し込み、押し潰し、
この怪物の姿へ変えたのです。
我らの苦しみを、項目ごと、具体的に
殿下へお送りしました。それは宮廷から、
嘲りとともに押し返されました。
そこから戦というヒュドラの息子が生まれたのです。
その危険な目も、最も正しく当然な我らの望みを
認めていただけば、魔法にかかって眠るでしょう。
この狂気を治された真の服従は、おとなしく
陛下の足元へ屈します。
モーブレーそうならなければ、最後の一人となるまで、
運命を試す用意がある。
ヘイスティングズたとえ我らがここで倒れても、
この企てを継ぐ援軍がいる。
それが敗れれば、次の者たちが継ぐ。
こうして災いの後継が次々に生まれ、
イングランドに子孫があるかぎり、
相続人から相続人へ、この争いを支え続ける。
ランカスターヘイスティングズ、そなたは浅すぎる。あまりにも浅い。
後の世の底を測れるほどではない。
ウェストモーランド殿下、よろしければ、あの者たちの条項を
どこまで認められるか、率直にお答えください。
ランカスターすべてよい。すべて正当と認める。
そして、ここに我が血の名誉へかけて誓おう。
父上の意図は誤解され、
そばにいる幾人かが、その意思と権威を
あまりに勝手にねじ曲げたのだ。
大司教よ、この苦しみは速やかに正される。
我が魂にかけて、必ず正そう。それで満足なら、
そなたらの軍を、それぞれの州へ解散させよ。
我らも同じく解散させる。そして両軍の間で、
友として共に酒を飲み、抱き合おう。
すべての兵が、回復した我らの愛と友好のしるしを、
その目に焼きつけて家へ持ち帰るように。
大司教この是正について、王子たるお言葉を信じます。
ランカスターその言葉を与え、必ず守る。
では大司教猊下へ、この杯を。
ヘイスティングズ隊長、行って軍へ、この和平の知らせを伝えよ。
給与を受け取らせ、解散させよ。
皆、大いに喜ぶだろう。急げ、隊長。
大司教気高きウェストモーランド卿、あなたへ。
ウェストモーランド猊下の杯をお受けします。今の平和を生み出すため、
私がどれほど骨を折ったかをご存じなら、
心おきなくお飲みになるでしょう。
ですが皆さんへの私の好意は、
今後さらに明らかになります。
大司教疑ってはおりません。
ウェストモーランドそれはうれしい。
我が主君にして優しき従兄、モーブレーの健康を祝して。
モーブレー実によい時に、私の健康を祈ってくださる。
急に、少し具合が悪くなった。
大司教悪い出来事の前には、人はいつも陽気になり、
よい出来事の前には、気が重くなるものです。
ウェストモーランドならば従兄、陽気になれ。突然の悲しみは、
「明日は何かよいことが来る」と告げるのだから。
大司教本当に、私の心は大変軽い。
モーブレーご自身の決まりが正しいなら、なおさら悪い。
ランカスター和平の言葉が伝わった。聞け、あの歓声を。
モーブレー勝利のあとなら、心も浮き立つ声だったろう。
大司教和平は征服と同じ性質を持つ。
双方が気高く服し、
どちらも敗者とならぬのです。
ランカスター卿よ、行って、
我らの軍も解散させよ。
ランカスターそれから、よき大司教よ、よろしければ、そちらの部隊を
我らの前で行進させてほしい。
戦うはずだった男たちを、我らが見渡せるように。
大司教行ってくれ、よきヘイスティングズ卿。
解散させる前に、我らの前を行進させよ。
ランカスター諸卿、今夜は同じ宿で休めるだろうな。
ランカスターさて従兄、なぜ我らの軍は動かぬ。
ウェストモーランド指揮官たちは、殿下から待機を命じられたので、
直接お言葉を聞くまで、解散しようとしません。
ランカスター自分の務めを心得ている。
ヘイスティングズ殿下、我らの軍は、もう散りました。
軛を外された若い去勢牛のように、
東、西、北、南へ、それぞれ進んでいます。
授業が終わった学校のように、
皆、自分の家と遊び場へ急いでおります。
ウェストモーランドよい知らせだ、ヘイスティングズ卿。その知らせへの返礼に、
反逆者そなたを、大逆罪で逮捕する。
そして大司教猊下、あなたとモーブレー卿も、
国家への反逆罪で逮捕する。
モーブレーこのやり方が、正しく名誉あるものか。
ウェストモーランドそちらの集会は、正しく名誉あるものか。
大司教このように信義を破るのですか。
ランカスターそなたへ信義など誓っていない。
そなたらが訴えた苦しみを是正すると約束した。
我が名誉にかけて、それはこの上なくキリスト教徒らしい
心遣いをもって果たそう。
だが反逆者のそなたらは、反逆とそのような行いに
ふさわしい報いを味わう覚悟をせよ。
何と浅はかに武器を取り、
愚かにここへ運び、間抜けにも手放したことか。
太鼓を鳴らせ。散った迷い子を追え。
今日、安全に戦ったのは我らでなく神だ。
誰か、この反逆者どもを死の断頭台へ護送せよ。
そこは反逆にふさわしい寝床、息を明け渡す場所だ。
