ノーサンバランド愛する妻よ、優しい娘よ、頼む。
私の荒々しい務めに、平らな道を譲ってくれ。
この時世と同じ険しい顔を身につけ、
時世と一緒になって、パーシーを悩ませぬでくれ。
ノーサンバランド夫人もう諦めました。これ以上は申しません。
お好きになさいませ。ご自身の知恵に従ってください。
ノーサンバランドああ、優しい妻よ、私の名誉は質に入っている。
私が行くほか、それを請け戻すものは何もない。
パーシー夫人ああ、それでも神にかけて、この戦へ行かないでください。
お父様、以前にも、約束を破られたことがありました。
今よりずっと、その約束を守る義理があったときです。
あなた自身のパーシー、わたしの心の愛しいハリーが、
父上が軍勢を率いて来る姿を見ようと、
幾度も北へ目をやったとき。けれど待ち焦がれただけでした。
あのとき、誰がお父様に家へ残れと勧めたのです。
そこで失われた名誉は二つ、あなたと息子の名誉です。
あなたの名誉を、天の神が輝かせますように。
息子の名誉は、灰色の天の円天井に浮かぶ
太陽のように、あの人から離れませんでした。その光を受け、
イングランドの騎士たちはみな奮い立ち、
勇ましい働きをしたのです。あの人こそ、まさしく鏡、
気高い若者が、その姿を映して身なりを整える鏡でした。
あの人の歩き方をまねぬ脚は一つもなかった。
生まれつきの欠点だった、あの早口さえ、
勇者の話し方になりました。
ゆっくり落ち着いて話せる者たちまで、
自分の長所を傷つけ、あの人に似せようとしたのです。
こうして話し方も、歩き方も、食事も、遊びの好みも、
軍の規律も、血気から来る気性も、
あの人が標的であり、鏡であり、手本であり、書物となって、
ほかの人々を形づくりました。その人を、ああ、驚くべき人を、
ああ、人の世の奇跡を、あなたは見捨てたのです。
誰にも劣らぬ人を、あなたの援軍なしに一人残し、
不利な場所から、恐ろしい戦の神を
見つめさせた。ホットスパーという名の響きだけが
唯一の守りに思える戦場へ耐えさせた。
そうしてあなたは、あの人を残したのです。
決して、ああ決して、あの人の亡霊を傷つけないでください。
あの人に対した以上に、ほかの者への名誉を
厳密に、潔癖に守るなどしてはなりません。放っておけばよいのです。
軍務伯と大司教は強い。
わたしの愛しいハリーに、あの方々の半分でも兵があれば、
今日わたしはホットスパーの首にすがって、
モンマスの墓について語っていたでしょう。
ノーサンバランド何とつらい心を持つ娘だ。
昔の過ちを新たに嘆き、私の気力を奪うのか。
だが私は行って、そこで危険に会わねばならぬ。
さもなくば、危険のほうが別の場所へ私を探しに来て、
備えのさらに乏しいところを見つけるだろう。
ノーサンバランド夫人ああ、スコットランドへお逃げください。
貴族と武装した民衆が、
しばらくその力を味見し終えるまで。
パーシー夫人もし彼らが王に対し、土地と優位を得たなら、
そのとき鋼の肋骨のように加わって、
強いものをさらに強くしてください。けれど、わたしたち皆への愛にかけて、
まずは彼ら自身に力を試させてください。あなたの息子もそうしました。
あの人はそうさせられた。そうして、わたしは後家になった。
この先どれほど長く生きても、決して足りません。
記憶へ両の目から雨を降らせ、
それを天の高さまで育て、芽吹かせ、
気高い夫の記念とするには。
ノーサンバランドさあ、さあ、私と一緒に中へ入ろう。私の心は、
満ちきって最高まで膨らんだ潮に似ている。
どちらへも流れず、静かに立ち止まっている。
大司教に会いに行きたい気持ちは強い。
だが幾千もの理由が、私を引き止める。
スコットランドへ行くと決めよう。時と好機が
私の力を求めるまで、そこに留まる。
