シンベリンもう一度行け。そして王妃の容体を知らせよ。
シンベリン息子がいないための熱病、
命まで危うい狂乱。天よ、
一時になんと深く私を刺す! イモージェン、
私の慰めの大半は消えた。王妃は
絶望の床に伏し、しかも今は
恐ろしい戦が私に狙いを定める時。王妃の息子も消えた、
この難局にあれほど必要なのに。私を打ちのめす、
慰めを望む力もないほどに。だがお前は別だ、
娘の出奔を知っていて当然なのに、
何も知らぬ様子をしている。お前から吐かせてみせよう、
苛烈な拷問をもって。
ピザーニオ陛下、私の命は陛下のもの。
謹んで御心に差し出します。しかし姫様が
どこにおられるか、なぜ去られたか、
いつ戻るおつもりか、私は何一つ知りません。どうか陛下、
私を忠実な僕とお認めください。
第一の貴族陛下、
姫様が姿を消した日、この者はここにおりました。
この者の真実には私が身を賭けます、臣下の務めのすべてを
忠実に果たすでしょう。またクロートン様についても、
捜索に怠りはありません、
きっと見つかりましょう。
シンベリン厄介な時だ。
シンベリンしばらくは放免する。だが疑いは
まだ消えておらぬぞ。
第一の貴族陛下、申し上げます、
ガリアから引き揚げたローマの全軍団が、
わが国の海岸に上陸しました。元老院から送られた
ローマの貴族たちを援軍に伴っております。
シンベリン今こそ息子と王妃の助言がほしい!
事が重なり、私は呆然としている。
第一の貴族陛下、
わが備えは、今お聞きの敵に
劣るものではありません。さらに来ても、さらに備えがあります。
必要なのは、動きたがっている軍勢を
動かすことだけです。
シンベリン礼を言う。奥へ退こう。
時が我らを求める姿で、時を迎え撃つのだ。
イタリアから来る害など恐れぬ。だが
ここで起きた不運が悲しい。行くぞ!
ピザーニオ姫様が殺されたと書き送って以来、
旦那様から便りがない。妙なことだ。
姫様からも音沙汰がない、たびたび
知らせを寄こすと約束なさったのに。クロートンの身に
何が起きたかも分からない。すべてが
謎のままだ。あとは天が働くほかない。
私が偽っているところにこそ誠がある。真実であるため、真実を言わぬ。
この戦で、私は祖国を愛していると示してみせる、
王の目に留まるほどに、さもなくば戦の中に倒れよう。
ほかの疑いはすべて、時に晴らしてもらおう。
運命は、舵取りのない舟をも港へ運ぶ。
