コリオレイナスでは、タラス・オーフィディアスは新たに軍を集めていたのか?
ラーシアス集めておりました、閣下。そしてそれこそが、
我らの和議を早めた理由です。
コリオレイナスそれではヴォルサイ人は最初と変わらず立っているわけだ、
時が促せばいつでも、また我らへ
攻め込む用意をして。
コミーニアス彼らは疲れ果てております、執政官閣下、
我らの生きているうちに
また旗が翻るのを見ることはまずありますまい。
コリオレイナスオーフィディアスに会ったか?
ラーシアス安全通行の保証を得て私のところへ来ました。そして
ヴォルサイ人を呪っておりました、あれほど卑しく
町を明け渡したというので。アンシアムへ退いております。
コリオレイナス私のことを口にしたか?
ラーシアスしました、閣下。
コリオレイナスどう? 何と?
ラーシアス何度あなたと剣を交えたか。
この世のあらゆるものの中で、あなたという人を
最も憎んでいると。あなたを打ち負かした者と呼ばれるためなら、
取り戻す望みもないほどに
財産を賭けてもいい、と。
コリオレイナスアンシアムに住んでいるのか?
ラーシアスアンシアムに。
コリオレイナスあそこへあの男を訪ねる口実があればいいのだが、
その憎しみと存分に向き合うために。よく帰ってきた。
コリオレイナス見ろ、これが民衆の護民官だ、
庶民の口についた舌どもだ。私はこの連中を軽蔑する。
あらゆる気高い忍耐に逆らって、
権威で身を飾り立てているからだ。
シシーニアスこれより先へは通さぬ。
コリオレイナスは! 何だそれは?
ブルータス先へ進めば危険なことになる。これより先はならぬ。
コリオレイナスこの変わりようは何だ?
メネーニアスどうしたのだ?
コミーニアスこの方は貴族の票も庶民の票も通ったのではないか?
ブルータスコミーニアス、通っておらぬ。
コリオレイナス私が得たのは子供の声だったのか?
第一の元老護民官よ、道を空けよ。この方は市場へ行かれる。
ブルータス民衆はこの男に怒り狂っている。
シシーニアス止まれ、
さもなくば何もかも騒乱に落ちる。
コリオレイナスこれがお前たちの群れか?
声を出す資格があるのか、今それを与えておいて、
すぐさま自分の舌を否認するような連中に? お前たちの職務は何だ?
彼らの口であるお前たちが、なぜその歯を治めぬ?
お前たちが焚きつけたのではないのか?
メネーニアス落ち着いて、落ち着いて。
コリオレイナスこれは仕組まれたことだ、企みによって育っている、
貴族の意志を抑えつけるために。
それを許してみろ、統治もできず、
統治されることも決してない連中と暮らすことになる。
ブルータス企みなどと呼ぶな。
民衆は、あなたが自分たちを馬鹿にしたと叫んでいる。それに先ごろ、
穀物が無償で与えられたとき、あなたは不満を言った。
民衆のために嘆願する者たちを中傷し、
時流に媚びる者、へつらう者、高貴さの敵と呼んだ。
コリオレイナスなに、それは前から知られていたことだ。
ブルータス全員が知っていたわけではない。
コリオレイナスその後お前が知らせたのか?
ブルータスなんと! この私が知らせただと!
コリオレイナスお前ならやりかねん仕事だ。
ブルータスやりかねませんとも、
どちらにしても、あなたのなさることよりましなことをな。
コリオレイナスそれならなぜ私が執政官になるのだ? あの雲にかけて、
私にもお前と同じくらい悪しき値打ちを与え、
お前の同僚の護民官にするがいい。
シシーニアスあなたは見せすぎている、
まさに民衆を騒がせているそれをな。もし
行こうとする所へ通りたいのなら、
今あなたが外れている道を、もっと穏やかな心で
尋ねなければならぬ。さもなくば、執政官ほど気高くもなれず、
護民官として彼と軛を並べることもできまい。
メネーニアス落ち着こう。
コミーニアス民衆は欺かれ、焚きつけられているのだ。このごまかしは
ローマにふさわしくない。コリオレイナスも、
その功績の平らな道の上に偽って置かれた
この不名誉な躓き石を受けるいわれはない。
コリオレイナス穀物の話をするとは!
これは私が言ったことだ。そしてもう一度言ってやる——
メネーニアス今はやめておけ、今はやめておけ。
第一の元老今、この熱の中ではいけません。
コリオレイナス今だ、命にかけて、言う。私の気高い友たちよ、
彼らの許しを乞う。
だが、あの移り気で、饐えた臭いのする多数者どもは、
私がへつらわぬ者として私を見るがいい。そして
そこに自分たち自身を見るがいい。もう一度言う、
彼らを甘やかすことで、我らは元老院に逆らう
反乱と傲慢と煽動の毒麦を養っている。
それを我らは自分で耕し、種を蒔き、撒き散らしたのだ、
彼らを我らに——名誉ある者の数に——混ぜ入れることによって。
我らには徳も力も欠けてはいない、ただ
乞食どもにくれてやったものを除いては。
メネーニアスよし、もうやめろ。
第一の元老これ以上のお言葉は、どうか。
コリオレイナスなに! もうやめろだと!
祖国のためにこの血を流したときに
外からの力を恐れなかったように、この肺は
朽ち果てるまで言葉を鋳造してやる、あの疥癬どもに向けて。
我らはそれに膿を移されるのを潔しとせぬのに、
自らそれに感染する道を求めていたのだ。
ブルータスあなたは民衆のことを、
まるで罰を下す神ででもあるかのように語る、
彼らと同じ弱さを持つ人間ではなく。
シシーニアスこれは民衆に
知らせておくのがよかろう。
メネーニアス何を、何をだ? この人の癇癪をか?
コリオレイナス癇癪だと!
たとえ私が真夜中の眠りほど辛抱強くとも、
ジョーヴにかけて、これが私の考えだ!
シシーニアスそれは、
そこにとどまる限りの毒であるべき考えだ。
それ以上、誰も毒すべきではない。
コリオレイナスとどまるべき、だと!
聞いたか、この雑魚どものトリトンを? 気づいたか、
この男の絶対の「べき」を?
コミーニアス規則にのっとった言い方だ。
コリオレイナス「べき」だと!
おお、善良だがこの上なく愚かな貴族たちよ! なんと、
重々しくも無鉄砲な元老たちよ、あなた方はこうして
このヒドラに役人を選ばせたのか?
その役人は有無を言わせぬ「べき」をもって、
怪物の角であり喚き声にすぎぬくせに、
あなた方の流れを溝へ逸らし、
その水路を自分のものにすると言い放つだけの気概があるのだ。もしこの男に力があるなら、
あなた方の無知に頭を垂れるがいい。力がないのなら、
危うい寛大さを目覚めさせるがいい。あなた方が学ある者なら、
ありふれた阿呆のように振る舞うな。学がないのなら、
彼らにあなた方の隣の座布団をくれてやれ。あなた方こそ平民だ、
彼らが元老だというのなら。そして彼らは実際、元老に劣らぬ、
双方の声が混ぜ合わされて、最も強い味が
彼らの味になるときにはな。彼らは自分たちの為政者を選ぶ。
しかもこんな男を、その「べき」を、
その庶民の「べき」を、ギリシアでかつて眉をひそめたどの議席よりも
重々しい議席に向かって突きつける男を。ジョーヴ自身にかけて!
これでは執政官が卑しくなる。そして私の魂は痛む、
二つの権威が並び立ち、
どちらも至高でないとき、いかに早く
両者の隙間に混乱が入り込み、
一方が他方を奪い取るかを思うと。
コミーニアスまあ、市場へ行こう。
コリオレイナス誰であれ、あんな助言をして、倉の穀物を
無償で放出させた者は、かつてギリシアで
ときどきそうしたように——
メネーニアスまあまあ、その話はもうやめろ。
コリオレイナスあちらでは民衆がもっと絶対的な力を持っていたが、
それでも言う、彼らは不従順を養い、
国家の破滅を肥えさせたのだ。
ブルータスなんと、民衆はこんなことを言う男に
自分たちの声を与えるべきだというのか?
コリオレイナス私は理由を述べよう、
彼らの声よりも値打ちのある理由を。彼らは知っている、
あの穀物が我らからの報酬ではないことを。それに値する働きなど
一度もしなかったと、よく承知している。戦へ徴されたときは、
国家の臍が触れられたときでさえ、
門をくぐろうとしなかった。この種の奉仕は
無償の穀物に値せぬ。戦の中では
彼らの反乱と離反こそ、最も武勇を示したものだったが、
それは彼らの弁護にはならぬ。彼らが元老院に対して
たびたび行ってきた告発は、
何の理由もなく生まれたものであり、
我らのあれほど気前のよい施与の動機にはなりえぬ。さて、それでどうなる?
この盲いた群衆は、元老院の厚意を
どう消化するというのだ? 彼らの言葉がどうなりそうか、
行いに語らせよう——「我らが要求したのだ。
我らは数で勝る。本物の恐怖にかられて
彼らは我らの要求を呑んだのだ」と。こうして我らは
我らの議席の本性を貶め、有象無象に
我らの心遣いを恐れと呼ばせる。それはやがて
元老院の錠を破り開けて、
鷲をついばむ鴉どもを招き入れるだろう。
メネーニアスもういい、十分だ。
ブルータス十分だ、度を越して十分だ。
コリオレイナスいや、もっと受け取れ。
神にかけても人にかけても誓えるものすべてが、
私の締めくくる言葉に封を押しますように! この二重の統治は、
一方が理由あって侮蔑し、他方が
何の道理もなく侮辱する。家柄も、称号も、知恵も、
一般の無知の「はい」と「いいえ」によらねば
決を下せぬ——この統治は真の必要を
省かざるを得ず、その間じゅう
不安定な軽薄さに道を譲る。目的がそう阻まれる以上、
目的にかなうことは何ひとつなされぬ。だから、お願いする——
慎重であるより恐れるところの少ないあなた方、
国家の根本の部分を、その変化を疑う以上に
愛するあなた方、長い生よりも
気高い生を選ぶあなた方、それなしでは確実に死ぬ体に、
危険な薬を一気に飲ませることを願うあなた方よ、ただちに
あの多頭の舌を引き抜け。彼らに、自らの毒である
甘い蜜を舐めさせるな。あなた方の不名誉は
真の判断を切り刻み、国家から
本来そなえるべき一体性を奪う。国家は
なそうとする善をなす力を持たぬ、
それを抑えつける害悪のせいで。
ブルータス言うだけ言ったな。
シシーニアス反逆者のように語った。だから答えることになる、
反逆者がそうするように。
コリオレイナスこの下郎め、侮蔑がお前を呑み込むがいい!
民衆はこの禿げ護民官どもをどうしようというのだ?
こんな連中を頼りにするから、より大きな議席への
従順が失われる。反乱の中で、
ふさわしいことではなく、どうしてもそうせざるを得ぬことが法だったとき、
この者たちは選ばれた。もっとよい時が来たなら、
ふさわしいことをこそ、そうせざるを得ぬことだと言わせ、
彼らの権力を塵の中へ投げ捨てよ。
ブルータス明白な反逆だ!
シシーニアスこれが執政官か? 違う。
ブルータス按察官を、それ!
ブルータスこの男を捕らえよ。
シシーニアス行け、民衆を呼べ。
シシーニアスその民衆の名において、私自身が
お前を反逆的な革新者として捕縛する、
公共の福祉の敵として。従え、命ずる、
そして答弁のために来い。
コリオレイナス去れ、老いぼれ山羊め!
元老たち一同我らがこの方の身柄を保証する。
コミーニアスご老体、手をお放しなさい。
コリオレイナス去れ、腐り物め! さもなくば衣の中から
その骨を振り落としてやるぞ。
シシーニアス助けてくれ、市民たち!
メネーニアス双方とも、もっと敬意を。
シシーニアスこれが、諸君からあらゆる力を奪おうとする男だ。
ブルータス捕らえろ、按察官!
市民たちやっつけろ! やっつけろ!
元老たち一同武器を、武器を、武器を!
元老たち一同「護民官!」「貴族方!」「市民!」「おい、待て!」
「シシーニアス!」「ブルータス!」「コリオレイナス!」「市民!」
「静まれ、静まれ、静まれ!」「待て、やめろ、静まれ!」
メネーニアス何が起ころうとしている? 息が切れた。
混乱がすぐそこだ。もう喋れぬ。護民官よ、
民衆に語れ! コリオレイナス、堪えろ!
話せ、善きシシーニアス。
シシーニアス聞け、民衆よ。静まれ!
市民たち我らの護民官の話を聞こう。静まれ! 話せ、話せ、話せ。
シシーニアス諸君は今にも自由を失おうとしている。
マーシアスは諸君から何もかも奪おうとしている。あのマーシアス、
諸君が先ごろ執政官に指名したあの男がだ。
メネーニアスこれはひどい、ひどい、ひどい!
これは火を消すやり方ではない、焚きつけるやり方だ。
第一の元老町を解体して、何もかも平らにするやり方だ。
シシーニアス民衆でなくて何が町だというのだ?
市民たちそのとおりだ、
民衆こそが町だ。
ブルータス全員の同意によって、我らは
民衆の為政者として立てられた。
市民たち今もそうだ。
メネーニアスそしてこれからもそうだろうよ。
コミーニアスそれこそ町を平らにするやり方だ。
屋根を土台まで引き下ろし、
今なお整然と立ち並ぶものをすべて、
瓦礫の山と積み重ねの中へ葬るやり方だ。
シシーニアスこれは死に値する。
ブルータス我らの権威に立つか、
さもなくばそれを失うかだ。我らはここに宣する、
我らを彼らのものとして選んだ、その力の持ち主である
民衆に代わって——マーシアスは
即刻の死に値する。
シシーニアスゆえにこの男を捕らえよ。
タルペイアの岩へ運び、そこから
破滅の中へ投げ落とせ。
ブルータス按察官、捕らえろ!
市民たち降参しろ、マーシアス、降参しろ!
メネーニアスひと言だけ聞いてくれ。
頼む、護民官よ、ひと言だけ聞いてくれ。
按察官静まれ、静まれ!
メネーニアス(ブルータスに。)見かけどおりの人間であれ、真に祖国の友であれ。
そして、そんなに手荒く正そうとしていることへ、
穏やかに進んでくれ。
ブルータスいや、その冷たいやり方は、
一見思慮深い助けのようでいて、病が激しいときには
まさに毒だ。この男を捕らえて、
岩へ運べ。
コリオレイナスいや、私はここで死ぬ。
コリオレイナスこの中には私が戦うのを見た者がいる。
来い、その目で見たものを、自分の身で試してみろ。
メネーニアスその剣を下ろせ! 護民官よ、しばし退いてくれ。
ブルータスこの男を捕らえろ。
コミーニアスマーシアスを助けろ、助けろ、
気高い者たちよ。助けてやれ、若きも老いも!
市民たちやっつけろ、やっつけろ!
メネーニアス行け、家へ帰れ。去れ、行け!
でなければ何もかも駄目になる。
第二の元老お行きなさい。
コミーニアス踏みとどまれ。
我らには敵と同じだけの味方がいる。
メネーニアスそこまでやるつもりか?
第一の元老神々がお止めくださる!
頼む、気高い友よ、家へお帰りなさい。
この難儀を治めるのは我らに任せてくれ。
メネーニアスこれは我らの上にできた腫れ物だ、
あなた自身が自分を手当てすることはできぬ。行ってくれ、頼む。
コミーニアスさあ、我らと一緒に。
コリオレイナスあの連中が野蛮人であればいい——実際そうなのだ、
ローマで産み落とされたとはいえ——ローマ人でなければいい——実際そうではない、
キャピトルの玄関で仔を産まれたとはいえ——
メネーニアス行ってくれ。
その立派な怒りを舌に載せなさるな。
時が時に借りを返すこともある。
コリオレイナスまともな地面の上でなら、
あんな連中は四十人でも打ち負かせる。
メネーニアス私だって
あの連中の一番いいのを二人ぐらいは相手にできる。そう、あの護民官二人をな。
コミーニアスだが今は勝ち目が算術の外だ。
崩れかかる建物に立ち向かうとき、
男らしさは愚行と呼ばれる。行ってくれませんか、
あの屑どもが戻ってくる前に。あの連中の怒りは
堰を切った水のように引き裂き、
いつも支えているものを押し流すのだ。
メネーニアスどうか、行ってくれ。
私はこの古い知恵が、わずかしか持たぬ者たちに
求められるかどうか試してみる。この裂け目は、
何色の布であろうと当てて繕わねばならぬ。
コミーニアスさあ、行こう。
ある貴族この男は自分の運を台無しにした。
メネーニアスあの気性はこの世には気高すぎる。
三叉の矛をもらうためにネプチューンにへつらいもせぬし、
雷を落とす力をもらうためにジョーヴにへつらいもせぬ。心がそのまま口だ。
胸で鍛え上げたものを、舌が吐き出さずにいられぬ。
そして怒れば、死という名を
聞いたことがあることさえ忘れてしまう。
メネーニアスこれはご立派な仕事ぶりだ!
第二の貴族あいつらが寝ていてくれたらよかった!
メネーニアスティベル川の中にいてくれたらよかった! いったいどうして!
あの男は穏やかに話してやれなかったのか?
シシーニアスどこだ、あの毒蛇は、
町から人を絶やして、
自分一人が全員になろうという男は?
メネーニアスご立派な護民官方——
シシーニアスあの男はタルペイアの岩から
厳しい手で投げ落とされる。法に逆らったのだ、
だから法は、あの男があれほど無視した公権力の
厳しさ以上の裁きを、
あの男に与えるのを潔しとせぬ。
第一の市民思い知るだろうよ、
気高い護民官が民衆の口であり、
我らがその手であることを。
市民たち思い知るとも、間違いない。
メネーニアスまあ、まあ——
シシーニアス静まれ!
メネーニアス控えめな令状をもって狩ればよいところで、
皆殺しの号令をかけなさるな。
シシーニアスなぜあなたは
この救出に手を貸したのです?
メネーニアス言わせてくれ。
私は執政官の値打ちを知っているのと同じように、
その欠点も挙げられる——
シシーニアス執政官! 何の執政官です?
メネーニアス執政官コリオレイナスだ。
ブルータスあの男が執政官!
市民たち違う、違う、違う、違う、違う。
メネーニアス護民官方の、そして諸君の許しを得て、
善き民衆よ、私に話させてもらえるなら、ひと言ふた言お願いしたい。
それであなた方が被る害は、
その分の時間を失うことだけだ。
シシーニアスでは手短に話しなさい。
我らはこの毒蛇のような反逆者を
断固として処分するつもりだ。ここから追い出すのは
ひとつの危険にすぎぬが、ここに置いておけば
我らの確実な死だ。だからこう決した——
あの男は今夜死ぬ。
メネーニアス善き神々よ、どうかお止めください、
我らの名高きローマが——その恩に報いる心は、
功ある子らへ向けてジョーヴ自身の書に
記されているというのに——不自然な母親のように
今、自分の子を食い尽くすことのないように!
シシーニアスあれは切り取らねばならぬ病だ。
メネーニアスおお、あれは病を持っているだけの手足だ。
切り落とせば命取り、癒すのはたやすい。
死に値するどんなことを、あの男がローマにしたというのだ?
我らの敵を殺したこと、あの男が失った血——
あえて請け合うが、それは今あの男に残っている血より
何オンスも多い——それを祖国のために流したのだ。
そして残った血を祖国のせいで失うことは、
それをなす者にも耐える者にも、我ら全員にとって、
この世の終わりまでの烙印となろう。
シシーニアスこれはまるで的外れだ。
ブルータスまったく曲がっている。あの男が祖国を愛したとき、
祖国はあの男に名誉を与えた。
メネーニアス足の働きも、
ひとたび壊疽になれば、
以前どうだったかを理由に敬われはせぬ。
ブルータスこれ以上は聞かぬ。
家まで追って行き、引きずり出せ。
あの感染は伝染る性質のものだ、
これ以上広がらぬうちに。
メネーニアスもうひと言、ひと言だけ。
この虎の足をした怒りは、無鉄砲な速さの害を
思い知ったとき、遅すぎるほど遅くなってから
踵に鉛の錘を結ぶことになる。手続きを踏んで進めてくれ。
あの男は慕われている、党派が噴き出して、
ローマ人の手で大ローマが略奪されることのないように。
ブルータスもしそうなったなら——
シシーニアス何を言っている?
我らはあの男の従順さを味わったではないか。
我らの按察官は打たれ、我ら自身も逆らわれた。来い。
メネーニアス考えてくれ。あの男は剣を抜けるようになって以来
戦場で育てられ、篩いにかけた言葉の使い方を
ろくに教わっていない。粉と糠を一緒に、
見境なく投げつけるのだ。私に任せてくれ、
あの男のもとへ行き、法の定める形で、
平穏のうちに、身の危険を極めるところまで答弁させるべく、
連れて来ると引き受けよう。
第一の元老気高い護民官よ、
それが人間らしいやり方だ。もう一方の道は
血が流れすぎることになり、その結末は
始まりの時には分からぬ。
シシーニアス気高いメネーニアス、
では民衆の役人としてお働きなさい。
諸君、武器を下ろせ。
ブルータス家へは帰るな。
シシーニアス市場に集まれ。我らはそこであなたを待つ。
そこへマーシアスを連れて来なければ、我らは
最初のやり方で進める。
メネーニアスあなた方のところへ連れて来よう。
メネーニアスご同道を願いたい。あの男は来なければならぬ、
さもなくば最悪のことが起こる。
第一の元老さあ、あの男のところへ行こう。
