ガワー昔うたわれた物語を、いま一度うたうため、
古きガワーが灰の中から参りました。
人の世の弱い肉体を身にまとい、
皆様の耳を喜ばせ、目を楽しませるため。
この歌は祭りのたび、
斎日の宵や聖なる宴でうたわれ、
生前の殿方、奥方たちも
心の薬として読んだもの。
得られる報いは、人を気高くすること。
よいものは、古ければ古いほど、なおよい。
才知も熟した後の世に生まれた皆様が、
私の韻を受け入れてくださり、
老人の歌に耳を傾けることが
望みどおりの喜びとなるなら、
私は命を願いましょう、そしてその命を
皆様のため、蝋燭の灯のように燃やし尽くしましょう。
さて、このアンタイオク、この都を
大王アンタイオカスが築き、第一の居城とした。
シリア全土で最も美しい都だったと、
私の典拠は伝えております。
この王は一人の妃を迎えたが、
妃は亡くなり、娘を一人残した。
健やかで、陽気で、見るからに美しく、
天がその恵みをことごとく貸し与えたような娘。
ところが父はその娘に欲情し、
近親相姦へとそそのかした。
悪い娘。さらに悪い父だ。わが子を誘い、
誰一人してはならぬ悪へ引き入れた。
だが二人が始めたことも習いとなり、
長く続けるうち、罪とは思わなくなった。
この罪深い女の美しさに引かれ、
多くの王子がこの都へやって来た。
彼女を寝床の伴侶に、
婚姻の喜びを分かつ相手にと望んで。
それを阻もうと王は掟を作った。
娘を手元に置き、男たちを恐れさせるため、
娘を妻にと願う者は誰であれ、
王の謎を解けなければ命を失う、と。
かくして娘ゆえに、多くの男が死んだ。
ほら、あの陰惨な顔々がその証し。
これより起こることは、皆様の目のご判断に
委ねます。それこそ私の話を最もよく裁いてくださろう。
