口上さて、こういう時刻を想い描いてください、
忍び寄るざわめきと、目を凝らすほかない闇とが
宇宙の広い器を満たしている時刻を。
夜の汚れた胎を通って、陣から陣へ、
双方の軍の低い唸りが静かに響き、
据えられた歩哨たちが互いの見張りの
密やかな囁きをほとんど受け取るほど。
火は火に応え、その青白い炎を通して
双方の軍が互いの陰った顔を見る。
軍馬は軍馬を脅かし、高く誇らしげないななきで
夜の鈍い耳を突き刺す。そして天幕からは、
騎士たちの支度を整える甲冑師たちが、
忙しい槌で鋲を打ち締めながら、
恐ろしい準備の音を響かせる。
田舎の鶏が時を告げ、鐘が鳴って、
眠たげな朝の三時を告げる。
その数を誇り、心に安んじて、
自信に満ち、意気の余りすぎたフランス人は、
低く見積もったイングランド人を賭けの骰子にかける。
そして、汚らわしく醜い魔女のように、
なんとも退屈に足を引きずって去っていく、
その足萎えの遅い夜を罵る。哀れな死を宣告されたイングランド人は、
生贄のように、見張りの火のそばに
辛抱強く座り、心のうちに朝の危難を
反芻する。そしてその悲しげな身振りが、
痩せこけた頬と戦にすり切れた上着をまとって、
見下ろす月に彼らを
おびただしい恐ろしい亡霊として差し出す。おお今、
この滅びかけた一団の王者たる隊長が、
見張りから見張りへ、天幕から天幕へ歩くのを見る者は、
誰でもこう叫ぶがよい、「その頭上に讃美と栄光を!」と。
なぜなら王は出ていって全軍を訪ね、
慎ましい微笑みでおはようと告げ、
彼らを兄弟と、友と、同胞と呼ぶのだから。
その王者の顔には、どれほど恐ろしい軍勢が
自分を取り囲んでいるかの気配は少しもない。
また、疲れて一晩じゅう見張り通した夜に
一片の血の気をも捧げてはいない。
むしろ生き生きと見え、陽気な面持ちと甘やかな威厳とで
疲れの痕を圧し伏せる。
それゆえ、先ほどまでやつれて青ざめていた惨めな者たちは皆、
王を見て、その眼差しから慰めを引き出す。
太陽のような万人への恵みを、
その気前のよい目は誰にでも与え、
冷たい恐れを溶かす。それゆえ身分低き者も高き者も皆、
——この拙い筆が定めうるかぎりにおいて——
夜のうちに、ハリーのほんの一触れを目にするのだ。
かくして我らの場面は戦場へ飛ばねばなりませぬ。
そこで——おお、憐れみたまえ!——我らは四、五本の
この上なく卑しくぼろぼろの剣で、
滑稽な小競り合いのうちにひどく不出来に、
アジンコートの名を大いに汚すことになりましょう。それでもお座りになってご覧ください、
その紛い物によって真実のものを心に思い描きながら。
