お気に召すまま
第 2 幕 第 2 場
フレデリック公爵、貴族たちを従えて登場。
フレデリック公爵誰一人見ていないなどということがあり得るのか?
あるはずがない。わが宮廷の悪党どもの中に、
知っていて見逃した奴がいるのだ。
第一の貴族姫をお見かけした者は、一人として聞き当たりません。
お部屋付きの侍女たちは、
床にお入りになるところは見ておりますが、翌朝早く、
寝台はもぬけの殻、宝のお姿は失われておりました。
第二の貴族閣下、あの下卑た道化——閣下がいつも
笑い者になさっていたあの男も、姿を消しております。
姫様付きの侍女ヒスペリアが白状いたしますには、
こっそり立ち聞きしたところ、
御息女様と姪御様が、しきりに褒めておいでだったと——
先だって、あの筋骨たくましいチャールズを倒した
力士の男ぶりと立ち居振る舞いを。
そして侍女の見るところ、お二人がどこへ行かれたにせよ、
あの若者が必ずお供に加わっているはずだと。
フレデリック公爵兄のところへ使いをやれ。あの色男をここへ引っ立てろ。
留守なら、兄のほうをわしのもとへ連れて来い。
兄に弟を探させてやる。すぐにかかれ。
捜索も詮議も、手を緩めるな、
あの馬鹿な駆け落ち者どもを連れ戻すまでは。
一同退場。
